3 検討結果
(概要版)
項 目 検 討 結 果
(1)平成26年度の議会報告会 ・ 公聴会、参考人招致、懇談会といった の運営方法について 現行の委員会制度を積極的に活用し、市
民意見を聴取する。
(2)充実した議会運営の あり方について
①委員会審査を行った後に ・ 定例会において、委員会で審査し、本 一般質問を行うこと 会議で議決した後に、一般質問を行うこ
ととする。
・ 議案審議と一般質問を明確に区分する ことで、それぞれの役割と機能をさらに 発揮する。
②議員間討議の充実 ・ 議員同士が議論することで、議案審査
(委員会審査の見直し) の過程、論点や課題、委員会の意思、議 決に至った理由等を明確にし、市民への 説明責任を果たす。
・ 議案審査は、委員会として審査のポイ ント、確認すべき疑義などの論点整理か ら始める。
・ 質疑は、的確な説明をもらうため、委 員会で整理した疑義をあらかじめ理事者 に示した上で行う。
・ 議員間討議は、議決の多数意見が明確 になるよう行う。
・ 委員長報告は、賛否理由の多数意見を 報告する。
③予算決算常任委員会の設置 ・ 議長を除く全議員による予算決算常任 委員会を設置し、常任委員会を分科会と して活用する。
④反問権の付与 ・ いくつかの課題があり、すぐに制度化 することは難しいことから、今後必要が あれば協議する。
⑤議会活動の見える化 ・ 継続協議とする。
⑥一問一答制の検証 ・ 継続協議とする。
⑦発言時間の見直し ・ 継続協議とする。
⑧常任委員会の活用 ・ 一般質問と所管事務調査、それぞれの 役割を認識し、その効果を最大限に生か す。
(1)平成26年度の議会報告会の運営方法について 現状と課題
議会報告会は、「市民に開かれた議会を目指し、議会の活動を市民の皆 様にお知らせするとともに市民の皆様の御意見をお伺いする」ことを目的 に開催したが、現行の不特定多数の市民を対象とする開催方法では、市民 の参加が少ないなど当初意図した報告会になっておらず、市民が何に関心 を持ち、何が地域の課題なのか、十分に意見を聞けているとは言えない状 況である。
・ 報告会の広報については、市民の関心のあるテーマを報告会の内容 にすえ、わかりやすくアピールする必要があった。
・ 各議員が主体的な役割を担えるような参加人数や役割分担にする必 要があった。
・ 市民からの意見、質問への回答が不十分であった。
・ 議会の考えを十分伝え切れなかった。
・ 市民が関心あるものを報告するためには、市民の意見を聞く必要が あった。
・ 議会の役割について説明が必要だった。
・ 市民の参加が少なかった。理由と対策の検討が必要。
・ 任期中試行錯誤しながら行うべき。
検討結果
・ 会津若松市では市民ニーズにあった対象とテーマを絞って開催するこ とで成果を上げていたことから、平成26年度の議会報告会については、 これまで実施してきた報告会の形式にとらわれず、まず、市民の意見を 聴くことに重点を置き、公聴会、参考人招致、懇談会といった現行の委 員会制度を積極的に活用し、市民意見を聴取こととする。
・ 平成26年度に実施した市民意見聴取の実績
○ 平成26年7月18日 総務常任委員会
所管事務調査事件「学校給食について」にかかわり、現地 調査と合わせ、関係者と懇談会を実施。
○ 平成26年8月18日 民生常任委員会
所管事務調査事件「地域包括ケアの推進について」にかか わり、現地調査と合わせ、関係者と懇談会を実施。
○ 平成26年11月20日 経済建設常任委員会
所管事務調査事件「街の顔としての函館駅前通のにぎわい づくりについて」にかかわり、地域住民・団体等と懇談会を 実施。
(2)充実した議会運営のあり方について
①委員会審査を行った後に一般質問を行うこと 現状と課題
本市議会では、平成18年まで定例会における質疑と一般質問を一括し て行っていたが、平成19年の改革時に、議会の機能と権限を十分に発揮 するため、議案審査の手続きの一環である質疑と、議題にかかわらず行 える一般質問を明確に区分することとし、本会議の運営を、
[提案説明]→[質疑・一般質問]→[委員会付託]
→[委員会審査]→[本会議採決] から、
[提案説明]→[質疑]→[委員会付託]→[一般質問]
→[委員会審査]→[本会議採決] に変更した。
しかし、未だに質疑が一般質問的になっている状況や、一般質問の中 で議案の疑義を質す場面も見受けられ、議案審査と一般質問の役割と機 能が十分に発揮されているとは言えない。
検討結果
・ 定例会において、委員会で審査し、本会議で議決した後に、一般質 問を行うこととする。
・ これにより、議決機関として意思決定する議案審議と議員個人が行 う一般質問がより明確に区別され、それぞれの役割と機能をさらに発 揮することができる。
・ 従前より、予算・条例案等の議案を速やかに審査し、議決すること ができる。
・ 平成26年12月定例会から下記のとおり試行する。
(通常の定例会)
[提案説明]→[質疑]→[委員会付託]→[委員会審査]
→[本会議採決]→[一般質問]→[本会議採決(意見書等)]
(新年度予算が上程される定例会)
[市政執行方針演説(提案説明)]→[代表質問]
→[質疑]→[委員会付託]→[委員会審査]→[本会議採決]
→[個人質問]→[本会議採決(意見書等)]
②議員間討議の充実(委員会審査の見直し) 現状と課題
・ 審査の経過や議決した理由を市民に明らかにできるよう、質疑終了 後に議員間討議の場を設けていたが、議案審査ではなく、個別事業の 所管事務調査のようになる傾向にあった。さらに、
○ 個々の委員が理事者へ質疑することが中心となっているため、 審査経過、議決理由が明確でない。
○ 修正案が提案されることはほとんどない。
など、委員会の役割、機能が十分発揮されていない状況にあることか ら 、 議 員 間 討 議 の み に 着 目 す る の で は な く 、 委 員 会 審 査 全 体 に つ い て、見直す必要があるとし、
[論点整理]・[質疑]・[議員間討議]・[委員長報告] の4つの観点で現状と課題を分析した。
【論点整理】
・ 審査は、委員個人が行うものではなく、委員会として行うものであ るが、審査のポイントが見えないまま委員個々の質疑を行っている。
・ 委員会として審査するには、まず、議員同士で論点、課題、疑義を 整理する必要があるが、行われていない。
・ 「論点」とは「議論の中心となる問題点」であるが、具体的に何に ついて整理するのか、イメージがわかない。
・ 付託されたすべての議案について論点整理することは難しい。
【質疑】
・ 質疑は、議案の疑義を解明し、委員全員で共通認識を持つために行 うものだが、
○ 一般質問のようになっている。
○ 行政上の要望などを行っている。
○ 修正権、表決権を持たない説明員に、議案の訂正を求めたり 賛否を表明するなどしている
・ 説明員から的確な説明をもらうことが審査上必要であるが、委員会 として事前の論点整理をせず、質疑をいきなり行うので、的確な説明 ができない場合がある。
【議員間討議】
・ 委員会として審査し、結論を出すには、委員同士の議論が不可欠で あるが、修正の必要性や議決する理由の協議がほとんど行われていな い。
・ 議員間討議が特定の事業の調査のようになっており、可決、否決、 修正について協議する審査のための議員間討議になっていない。
・ 賛否理由および議決した多数意見となる発言がほとんどなく、議決 理由が明確になっていない。
【委員長報告】
・ 議決した理由となる多数意見を報告すべきだが、多数意見の発言が がほとんどないため、理事者の答弁と少数意見の報告のようになって しまっている。
・ 審査のポイントが・論点整理されておらず、報告すべき内容が不明 確である。
検討結果
委員会の責務は、
・ 委員個人ではなく、合議体である委員会として、専門的立場から 集中的に詳細かつ効率的な審査を行うこと。
・ 議員同士が議論することで、議案審査の過程、論点や課題、委員 会の意思、議決に至った理由等を明確にし、市民への説明責任を果 たすこと。
・ 場合によっては修正を加え、よりよい政策を決定すること。
・ 合意形成には、互譲・妥協が必要であること。
・ 表決時の賛成、反対、(退席)に関わらず、議決結果の説明責任 を負うこと。
といった内容を再確認し、この委員会の責務を十分に果たすため、委 員会審査の流れを、
・ 議案審査は、委員会として審査のポイント、確認すべき疑義など の論点整理から始める。
・ 質疑は、的確な説明をもらうため、委員会で整理した疑義をあら かじめ理事者に示した上で行う。
・ 議員間討議は、議決の多数意見が明確になるよう行う。
・ 委員長報告は、賛否理由の多数意見を報告する。
こととし、4つの観点について、それぞれ下記のとおり確認した。
【論点整理】
・ 議員間で討議すべき課題・論点や、詳細な内容説明を要する議案、 説明員に確認する必要のある疑問点を委員会として整理する。
・ 審査する上でポイントとすべき事項や、説明員に説明を求める疑問 点 等 に つ い て 、 効 率 的 に 論 点 整 理 を す る た め 、 各 委 員 は 、 事 前 ( 前 日)に文書で提出する。
・ 各委員が提出した内容について具体的に発言し、それらを基に、理 事者の説明が必要な項目や内容を整理し、質疑の内容や順番等を整理 する。
・ 論点整理は、議案を審査する上で重要な点や課題等を整理するもの であり、質疑項目の整理は論点整理の一部であることを踏まえる。
【質疑】
・ 説 明 員 に 議 案 の 修 正 、 反 対 に つ い て 質 し て も 対 応 で き な い こ と か ら、委員会の議案提案権・修正権・議決権などで対応する。
・ 質疑は、審査する上で疑義を解明し、委員全員が共通の理解を持つ ことを狙いとしている。
・ 質疑は、議案の疑義を解明するもので、議員個人が行う一般質問の 代替ではない。
・ 説明員に確認すべき疑義がなければ、質疑は必要ない。
・ 理事者は説明員として出席しており、的確に答弁・説明ができるよ う、論点整理により整理した疑問点等を委員会から理事者に伝える。
【議員間討議】
・ 議決のための議論の相手は、提案権、表決権を持つ議員であり、説 明員ではない。
・ 委員会として議案をどう判断するのか協議し、委員会としての方向 性(修正等を含む)を決める。
・ 賛否理由を明確にし、議決した多数意見を報告できる議員間討議を 行う。
・ 議員間討議は、市民への説明責任を果たすため、委員会の意思、議 決に至った理由等を明確にするためのもので、質疑項目にとらわれる ものではない。
・ 特に議決理由を説明するまでもなく明らかなものなどは、無理に議 員間討議を行う必要はない。
【委員長報告】
・ 報告すべき内容は、
○ 論点整理で整理された疑問点等に係る質疑の主なもの
○ 議員間討議の内容
○ 賛否理由の多数意見
○ 委員会での議決結果
・ 少数意見を報告しようとするときは、「少数意見の留保」の制度を 用いなければならない。
③予算決算常任委員会の設置 現状と課題
本市の予算・決算の審査は、
・ 一般会計補正予算を3つの常任委員会に分割付託しており、議案 一体の原則に合致していない。
・ 特別委員会は恒常的な審査になじまないが、当初予算・決算審査 のため毎年特別委員会を設置し審査している。
・ 予算・決算特別委員会は8名で構成されているが、審査日ごとに 正副委員長を除く委員がほとんど交代するため、議案全体を把握し ての審査ができていない。
など、運営上不適切な部分がある。
検討結果
・ 議長を除く全議員による予算決算常任委員会を設置し、既存の常任 委員会を分科会を活用することで、不適切な運営を解消する。
・ 予算決算常任委員会には、請願・意見書を除く議案全てを付託し、 分科会で分担して審査する。
・ メリットとして
○ 3常任委員会を分科会として活用することで、所管の予算か ら決算まで継続的にかかわることができる。また、所管事務調 査と連携できるなど、より常任委員会の専門性を発揮すること ができる。
○ 分科会を一斉開催できるので、効率的に審査を行うことがで きる。
○ 全ての議員が予決算の審査にかかわることができる。
・ 分科会運営は、「②議員間討議の充実(委員会審査の見直し)」の 検討結果を踏まえ行う。
・ 当 面 、 特 別 委 員 会 と し て 試 行 し 、 検 証 し た 上 で 常 任 委 員 会 化 を 図 る。
・ 平成27年2月定例会から下記のとおり試行する。
[本会議(予算特別委員会の設置)]
↓
[予算特別委員会(分科会設置)](※)
↓
[分科会(論点整理)](※)
↓
[分科会(質疑、議員間討議)]
↓
[予算特別委員会(分科会審査報告、採決)](※)
↓
[本会議(委員長報告、採決)]
(※)説明の必要がないことから、理事者の出席は求めない。
④反問権の付与 現状と課題
本市議会では説明員である理事者に反問権を付与していないが、近年 付与する地方議会がみられる。
検討結果 (継続協議)
・ 地方自治法では、説明員の反問権について想定していない。
・ 反問権の範囲をどのように定めるか。
・ 実際に行使された反問が決められた範囲におさまっているか、議 会内で見解が分かれる恐れがある。
等々の課題があり、すぐに制度化することは難しいことから、現行ど おりとし、今後必要があれば協議する。
⑤議会活動の見える化 現状と課題
・ 会津若松市では、議会活動の範囲及び議員活動についてを定義づけ することで、どういった活動がどの程度行われているかを数値化し、 議会活動の見える化を進めている。
・ 本市議会では、平成20年の自治基本条例検討会において、議会に対 す る 不 信 感 の 根 底 に あ る も の は 、 議 会 の 活 動 の 不 透 明 さ で あ る こ と や、積極的な情報の公開が積み重なり、議会と住民が互いに尊重し合 える関係が構築されれば、住民と議会の協働も促進されることが確認 されている。
検討結果 (継続協議)
議員個々の活動を分類・整理することは難しい面もあるが、市民への 説明責任を果たす上で必要なことから、今後、会津若松市等の先進地を 参考に研究する。
⑥一問一答制の検証 現状と課題
一問一答制については、平成24年第1回定例会から試行導入し、平成 24年第4回定例会から本格導入に移行したが、
・ 質問の前提の説明や解説、自分の意見の主張に固執している場面 が多く見られる。
・ 市長答弁が少ない。
・ 重複質問が多い。
・ 質問内容が細かすぎる。
・ 要望・演説が長く、場合によっては質問せずに終わる。
・ 質問全体の趣旨がわかりづらくなっている。 といった課題がある。
検討結果 (継続協議)
一括質問と一問一答制、それぞれのメリット、デメリットを整理し、 今後も継続協議とした。
メリット デメリット
一 ・質問に対し、答弁の順番が異な
括 ・質問全体の趣旨・意図、各項目 ることから市民にわかりづらい。 質 の関連性がわかりやすい。 ・登壇しての質問は、相手の顔が
問 見えず演説調になりがちである。
・細かい質問になりやすい。
一 ・質問全体の趣旨・意図、各項目
問 ・質問と答弁が一体なので市民に の関連性がわかりにくい。
一 とってわかりやすい。 ・通告した質問をしないまま時間
答 切れとなることがある。
⑦発言時間の見直し 現状と課題
・ 一般質問について、中核市における1定例会・議員1人当たりの配 分時間が、43市中40市は60分以下となっているが、本市は最も多い80 分となっている。(※本市は発言時間に答弁時間を含むことから、答 弁時間を含まない市については便宜的に2倍にして比較)
・ 答弁をさせずに自分の意見を発言し続ける場面が見られる。
・ 人が話を聞ける時間を考慮し、質問時間を考えてみる必要がある。
・ 代 表質問 の最小 時間( 90分)よ り一般 質問の 上限時 間(100分 )が 長い。
検討結果 (継続協議)
下記のとおり対応案を示し、今後も継続協議とした。
・ 一般質問は、行政全般について長の所信をただすことが目的であ ることを再認識する。
・ 一括質問を選択可能にし、その場合は質問を大綱ごとに、答弁を 質問順に行う。
・ 質問時間を見直すことにより、細かな質問の比率が長の所信を質 すことよりかなり多い現状を改善し、一般質問本来の趣旨に近づけ る。
○ 一般質問の上限時間は、代表質問の最小時間を超えない時間
(80分、70分または60分)とする。
○ 本市においては、議員持時間と会派持時間を設定し、会派持 時間を調整することによって上限時間までの質問が可能となる 制度運用をしているが、上限時間が配分時間と同じになるので あれば会派持時間を設定する意味がなくなることから、上限時 間を超えない範囲で議員持時間、会派持時間それぞれを見直す 必要がある。
⑧常任委員会の活用 現状と課題
「議員個人の立場として、一般質問と所管事務調査をどのように活用 していくか」と提起があり、協議した。
検討結果
一般質問と所管事務調査、それぞれの役割を再確認した上で、議員個 人が行う一般質問と、委員会で行う所管事務調査、それぞれの役割を認 識し、その効果を最大限に生かす。
【一般質問】
・ 議員個人の意思で行うことができる。
・ 地方公共団体の権限に属する行政全般にわたって、長に対し事実 の説明を求め、あるいは所見をただすことが目的である。
・ 一般質問で述べた意見は議員個人の意見であって、議会の意思で はない。
【所管事務調査】
・ 所管事務調査は、当該団体の事務に関する政策の提言を行う基と なるものである。
・ 委員会に認められた権限であり、委員個人が行使することはでき ない。
・ 調査の範囲は、委員会の所管内に限られる。
・ 調査事項の決定は、委員会の議決による。